明治中 被爆ピアノの音色響く
平和を願う旋律が、次代を担う子どもたちに語り掛ける――。
原爆で被災した「被爆ピアノ」が先月30日、辻堂新町の明治中学校でお披露目された。ピアノを修復し、全国各地に届けている矢川光則さん(67)=広島市=が講演したほか、1年生6人が演奏を体験。生徒らが耳を傾ける中、非戦の音色が校内に響き渡った。
「藤沢で被爆ピアノを聴く会」が協力。前日市内で演奏会を企画したところ、矢川さんから「子どもたちにもぜひ聴いてほしい」と希望があり、同校でも開催が実現した。
ピアノは高さ120cm、重さ220kgのアップライトピアノ。元所有者の名前にちなんで「ミサコのピアノ」と呼ばれる。
講演では、矢川さんがピアノの内部に原爆の爆風で無数のガラス片があったことや修復を最小限にとどめ、”生き証人”として楽器の音色を今に伝えていることなどを紹介。被爆ピアノを通じて「平和の尊さを改めて考えるきっかけにしてほしい」と呼び掛けた。
演奏体験でショパンの「ワルツ」を披露した良知和奏(らちわかな)さん(12)は「たくさん傷があったけど、思っていたよりきれいな音色が出て楽しめて弾けた」と話していた。
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