大庭にある湘南ライフタウンショッピングセンター(ライフピア)の一角で、昨年10月の「即位礼正殿の儀」を再現した作品が買い物客の注目を集めている。渡内在住の小川祥子(さちこ)さん(73)と大庭在住の横山弘二(ひろじ)さん(74)が約3カ月かけて制作。30分の1スケールながら、細部まで緻密に仕上げた労作だ。
「本当に素敵。テレビでしか見たことがないけど、本物のよう」。買い物途中の70代の女性は作品に見入りながら嘆声をもらした。
施設内にある「お茶・のり コバヤシ大庭店」の店頭に展示されているのは、即位礼正殿の儀の天皇皇后両陛下を映した人形と儀式で使用された「高御座(たかみくら)」「御帳台(みちょうだい)」のセット。2人で作業を分担し、昨年9月に完成させた。
元々オリジナルの人形づくりが得意で、年に1度市民ギャラリーで作品展を開いているという小川さん。昨春、京都御所で実際に高御座と御帳台を見て、「時代の節目となる即位の礼を作品にしたい」と発案。以前建物の模型づくりで記事に取り上げられていた横山さんのことを思い出し、同店づてで声を掛けたところ合作が実現した。
菊の御紋があしらわれた人形の着物は知人から譲り受けた皇室御用達の布を使用。また高御座の八角形の天蓋には実物同様に鳳凰を、台座の麒麟も布で再現するなど、細部までのこだわりぶりが光る。
骨組みを担当した横山さんも「本当に良くできている」と太鼓判だ。小川さんは「即位の礼を思い出してもらうのと同時に、日本の着物文化にも思いをはせてもらえたら」と話した。
作品は1月いっぱい展示される予定。
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