新型コロナウイルスの感染拡大で苦境に立たされた企業や事業主らが、インターネットの動画配信を活用した情報発信に取り組んでいる。中止になったイベントや講座の代替手段としてだけでなく、「外出自粛」で自宅で過ごす人たちへの支援策など様々で、限られた状況下での試行錯誤が続いている。
子どもに読み聞かせ
「それでは行きますよ。ヒァーウィーゴリラ!」
トレードマークのねじり鉢巻きとバナナ柄のダボシャツ姿でカメラに映るのは、紙芝居師の半田拓也さん(32)。今月7日から動画サイト「ユーチューブ」を使って、オリジナル絵本の朗読や手遊びの配信を始めた。
保育士として働く傍ら、紙芝居師や絵本作家としても活動を本格化させていた最中だったが、コロナ禍で商業施設や保育所で依頼のあった仕事はほとんどがキャンセルに。先々の予定も見通せなくなった。
「感染拡大防止のためには仕方がない」と受け止めてはいる。それでも「外出自粛で自宅にいることが増えた子どもや保護者に笑顔を届けたい」。
番組名は自身の愛称「ゴリラせんせい」にちなんだ「ゴリせんチャンネル」。「作品を知ってもらって、収束後の備えにもなれば。今できることをがんばってやるしかない」。今後は週に2、3本動画をアップしていく予定だ。
オンライン講座も
動画を活用した「オンライン講座」も増えている。フットサルクラブを運営する「アズヴェール藤沢」は14日、自宅でできる「きほんのピラティス」をフェイスブックで配信。スポーツを通じ心身の健康を呼び掛ける。
一方、藤沢などを拠点に活動する女性起業家4人は12日、コロナ対策や動画の編集方法などを解説する「大人のためのオンライン講座」をスタート。メンバーの根上貴子さんは「事業者や仕事と育児の両立に不安を抱える人の助けになれば」と話した。
生ビール飲んだ気分に
藤沢駅北口の飲食店「藤沢GARAGE」では、自宅で生ビールを直接タップから飲んだような気分になる「ビール好きの人のための動画」=写真=を配信。注ぐ音とのど越しの音も挿入されており、リアリティーを追求した。「自粛中で生ビールが飲めない人に少しでも楽しんでもらえれば」と店主の瀬川和久さん。ユーチューブで「藤沢GARAGE」と検索。
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