エースが崩れたとき、その代役として踏ん張ることができるか。接戦時の中継ぎ、あるいは抑えとして最後まで相手打線を抑え込めるか。2番手投手はチームの勝敗を左右する要石の一つだ。
先発もこなす「右のエース」。冬は下半身を中心にトレーニングを積み、持ち味の伸びのあるストレートに磨きをかけた。一回り逞しくなった身体は、最後の夏にかける意気込みの現れだ。調子も上向いている。
男3人兄弟の末っ子。兄2人とも同じ高校、同じ部活の出身で、同じグラウンドを駆けてきた。
実は、打ち破りたいジンクスがある。長男、次男の代とも夏の大会は兄たちのアウトで終幕。周囲から「次はお前だな」と茶化されることもあるが、冗談じゃない。
もちろんチームの勝利が最優先だが、そうならないために努力を積んできた。むしろ勝ち進んで兄たちの無念も晴らし、有終の美を飾りたい。
野球は高校までと考えている。だから夏の大会は集大成の位置づけだ。
双方が順当に勝ち進めば、3回戦で藤嶺藤沢と対戦する。昨秋の県大会で敗れた雪辱を果たすまたとない機会だ。
今自分を支える原動力はいたってシンプルだ。「もっと野球をしていたい」。仲間と駆けたこのグラウンドで、聖地につながる夏の大舞台で1試合でも多く。意気込みを問われるとこう言ってはにかんだ。「最後の一人にならないよう、全力でがんばります」
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