グラウンドに咲く笑顔がまぶしい。道具の手入れや整理、ボール出しや撮影を手際よくこなしながらチームメイトに気を配る。マネジャーでありながら「うちの主力選手の一人」。厳格で知られる指揮官をして、そう言わしめる無二の存在だ。
県内屈指の進学校でありながら文武両道をうたう湘南。運動部のなかでもとりわけストイックさで異彩を放つ野球部に入部したのは、「甲子園を全力で目指す」という部の本気度に魅せられて。
元々大の野球好き。弟が少年野球をはじめたのを機に興味を持ち、気が付けば自分の方が夢中になっていた。
チームの誰もが認める働き者。志太琉之裕主将も「いつ見てもチームで一番働いている」と舌を巻くが、本人は「マルチタスクをこなせると楽しくて」と意に介さない。むしろ「先輩や同級生に恵まれて今がある。感謝の気持ちでいっぱい」とどこまでも謙虚だ。
ぎりぎりの攻防から生まれるファインプレー、決勝打を放ち誇らしく帰還する選手。そんな一瞬一瞬の喜びを仲間と共有するのが何よりのやりがい。「このチームが勝つためにできることは」。役割が明確だからこそ、視点はぶれない。
チームは公立勢でありながら10年ぶりに夏のシード権を勝ち取った。強豪私学を相手に張り合う底力もつきつつある。
泣いても笑っても最後の夏。一勝でも多く、一瞬でも長く大好きな仲間と。心はひとつだ。
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