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藤沢 社会

公開日:2023.12.08

お迎えがてら ゆったり夕食
湘南台の保育園で子ども食堂

  • 子ども食堂で夕飯を食べる親子(=先月28日、湘南台よつば保育園Plus)

 認可保育園の湘南台よつば保育園Plusが先月から、子ども食堂を開設した。高校生以下の子どもと保護者を対象に週1、2回の開催を予定しており、子どもも大人も無料だ。市内の保育園で子ども食堂を運営するのは初の試みという。

 10月のプレオープンから数えて6回目となった11月28日の午後6時台。園児と保護者、小学生のきょうだいなどが、タコライスと野菜スープの夕食でにぎやかなひとときを過ごした。大人の分量にして毎回50食を用意するが、開始から1時間足らずで「完食」した。

 「給食の人気献立から持ち帰りもしやすく、できるだけ野菜を多く使うメニューを選んで提供している」と話すのは同園の調理スタッフ。わが子が日頃どんな給食を食べているのかが保護者にも分かり、好評だという。年長児がいる40代の女性は「帰宅後も子どもとゆっくり過ごす時間を持つことができ、子ども食堂はありがたいです」

こども家庭庁が後押し

 安全な環境と調理設備が整い、子育てに関する相談に応じることができる保育園。子ども食堂を実施するのに最適な場所だが、「目的外利用」にあたるという考えから二の足を踏む保育園もあるようだ。こども家庭庁が今年9月、保育園が子ども食堂などを通じて地域づくりに取り組むことを後押しする通達を出したことで、同園は開始に踏み切った。「お父さん・お母さんたちが情報共有する場にもなっている」と新里沙織園長。

 子ども食堂の運営費は、同庁の「ひとり親家庭等の子どもの食事等支援事業」を受託した認定NPO法人フローレンスの助成金を活用。食料品や紙おむつなどの日用品を無料で提供するフードパントリーも同時に行っている。助成金が使えるのは来年1月までだが、2月以降は保育園の負担で継続していく。

 同園を含めて市内で保育園7園を運営するストーブカンパニーの齋藤勤代表取締役は、市の子ども・子育て会議の委員も務めている。「子どもの居場所づくりや保育所の多機能化が推進されるなか、経済的困難を抱える地域の子育て家庭を支援し、保育園とつながりやすい環境を提供していきたい」と話す。

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