文化庁文化審議会は３月18日、「林家住宅主屋」（鵠沼桜が岡）を国の登録有形文化財（建造物）に登録するよう、文部科学大臣に答申した。これにより、市内の登録有形文化財の建造物は６カ所10件となる。現在建物は使用されており、非公開。内部見学は不可。
林家住宅主屋は１９３７年に建設され、58年に改修。急勾配の切妻屋根で、外壁をハーフティンバーとしている。内部は、母体となっている古民家の太い軸部や梁（はり）組を生かしつつ、間仕切りにテューダーアーチを使い、ステンドグラスを飾るなど和洋折衷の巧みな構造。上質な意匠の住宅で、戦前の郊外型住宅の好例を示しており、「国土の歴史的景観に寄与している」として登録有形文化財に選ばれた。
登録有形文化財（建造物）とは、文化財保護法に基づき、建築後50年を経過している建物で、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」「造形の規範となっているもの」「再現することが容易でないもの」のいずれかの基準に当てはまるものが対象となる。
答申された建造物は、官報告示を経て登録される。今回の審議会で、国全体の同文化財は１５４件増え、累計では９７５１件となる予定。
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