藤沢翔陵高校野球部から今年、一人の球児がプロ野球の世界に羽ばたいていく。昨年10月の新人・育成選手選択(ドラフト)会議で、福岡ソフトバンクホークスから育成4位指名を受けた森山孔介さん(18)。遠い九州の地で開けたプロへの道に「両親や監督と相談し、『チャンスは今しかない。挑戦したい』と入団を決意した」と語る。
187cm、88kgの森山さんの武器は長打力。高校通算27本塁打と大活躍のスラッガーは昨年11月、福岡を訪れ、本契約を結んだ。チームの選手たちとの初顔合わせとなり「皆本当に体格が良い。工藤公康監督はオーラがすごくあり、握手したときの手の分厚さが忘れられない」と振り返る。憧れは同チームの強打者・柳田悠岐選手。「入団後は、柳田さんに遠くまで飛ばせるバッティングを教わりたい。できるだけ早く支配下登録選手になり、少しでもホークスに貢献したい」と熱意を燃やしている。
情熱を糧に成長
父の影響で鵠南小3年のころ、リトルリーグで野球を始めた森山さん。多くのプロ選手を輩出している「湘南クラブ」にも一時所属し、厳しい猛練習を経験した。練習メニューのあまりの過酷さに苦しみ、「辞めてしまいたい」と思い悩む日もあった。中学時代に退団したが「野球を辞めたら何もない」との思いに駆られたという。野球への情熱は捨て切れず、湘洋中、翔陵高では強い肩を生かし、主に遊撃手として活躍。練習に打ち込み、チームの中軸を任されるまでに成長を遂げた。
ロッテや阪神で投手として活躍した翔陵高の川俣浩明監督(44)は「我が校から直接プロ入りを果たしたのは約半世紀ぶり。大変喜ばしい。体が大きく、とても良く動ける選手。頑張ってほしい」と激励した。
恩師の期待を背に、「ホームラン王」の夢を抱く若き球児は1月8日、挑戦の地・福岡に旅立つ。
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