「読み聞かせの記憶って、大人になっても覚えている。近所の本屋さんで、たくさん絵本を読んでもらったなって幼い時の思い出になれば」
湘南台駅前の書店「文華堂」で開催されている読み聞かせ会が、200回を超えた。初開催した2000年6月以降、18年間で台風などの悪天候以外は、毎月第4土曜日にかかさず開催してきた。
小学校で朝読書が始まった00年、読書に関心が高まるなか、取次店から「やってみないか」と誘われた。同店代表の岩崎圭子さんは、「長く続けるには、近所の人に読み手をお願いしたい」と、紹介されたのが善行小学校で読み聞かせを立ち上げたグループだった。
高校教師として働き、出産をきっかけに専業主婦となった橋本由香里さんは、ママ友の平井史子さんらと同小で23年間活動しながら、文華堂で開催してきた。「最初は自分の子どもも連れてきていた。大きくなったら読み手になってもらったことも」と振り返る。
絵本は季節感があるものを選び、8月25日の会では『およぐ』『へいわってすてきだね』など6冊と、二瓶孝之さんによる紙芝居が披露された。会の終盤、『ねえ、どれがいい?』の読み聞かせが始まると、「ジャムだらけになるのと、水をかけられるのと、犬にひっぱられて泥んこになるのと、どれがいい」との問いに、「ジャム」「水」などの声が響く。「こどもの反応が毎回新鮮」と平井さん。橋本さんは「子どもの笑顔に元気をもらっている」と話した。
岩崎さんは「この時間は、お母さんも自分の本をゆっくり選んでもらいたい。街の本屋さんは今厳しいが、続けていきたい」と思いを語った。
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