「全く同じ悩みを抱えていた。もっと効率良くできないかと考えていたところだった」
今月8日、藤沢市の自治会・町内会運営サポート事業の視察に訪れた埼玉県熊谷市の自治会連合会のメンバーの感想だ。同市は人口19万7856人(10月1日現在)、自治会は363団体。加入率に関しては73・9%(4月1日現在)と、藤沢市とさほど変わらない。「加入世帯数は増えているが、流入世帯数がさらに増えているので相対的に加入率が減少している」と、熊谷市市民活動推進課の職員は説明する。
藤沢市は、事業が始まった理由や具体的なサポートの内容を紹介。支援を受けた側として、今田団地自治会の向井俊一前会長が登壇した。役員の担い手不足解消のため任期を2年と決めたが、膨大な引き継ぎ書類から必要なものを探し出す手間や、パソコンスキルの格差などの問題が発生した経緯を紹介。誰もが使えるマニュアル作成や書類の整理を市に依頼したところ、「役員の事務負担が軽減した」と振り返った。この日の質疑応答では、セキュリティー対策や防災訓練への集客、事業に関する市の年間予算まで多岐にわたった。
藤沢市には、熊谷市以外にも視察に訪れる自治体関係者は多い。また市外の住民が直接藤沢市の窓口に相談に来るケースもあり、藤沢の取り組みが先進事例として認知されているようだ。「現状を変えたいと思っている人は多い。自治会町内会を持続可能なものにしていくために、積極的に事業を活用してほしい」と藤沢市市民自治推進課。「この事業は将来への種まきにもなる」とも話した。
同事業を市と協働で取り組む「日本キャリアアップ支援協会」は今夏、小学生を対象にしたパソコン教室を開催した。震災時を想定し、安全なルートで地域のお年寄りを避難所へ連れて行く内容をプログラミングで表現。身近な課題と向き合い、楽しみながら考えてもらうことで、地域の将来を担う人材育成にも取り組んでいる。
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