教育者とバンドマン、2つの顔で活動している異色の教師が羽鳥中学校にいる。特別支援学級で教鞭をとる津島徹さん(57)=六会在住=だ。
津島さんはアマチュアバンド「Rock54」のメインメンバー。学校勤務の傍ら、福島の子どもたちを招く会や自閉症啓発のイベント、老人ホームや障害者施設などでもステージに立ち、自慢の歌声やギターを披露している。レパートリーは美空ひばりや「ドレミの歌」など、歌謡曲から童謡まで多彩だ。
バンドを始めたきっかけは約15年前、白浜養護学校に勤務した際、同校の教員だった故・羽田一郎さんと出会って。
高校時代に趣味でフォークギターを嗜んでいたという津島さん。障害のある子どもたちを教える養護学校では、音楽がコミュニケーションツールになることもあり、同じくギター好きだった羽田さんと意気投合した。
以来、仕事後には羽田さん宅で練習に励むように。その後、職場の同僚や友人にも声をかけ、メンバーが増えていった。津島さんは「永久会員だからメンバーは10人くらい。都合が合う人が集まるから一堂に会したことは無いけどね」と笑う。
活動のやりがいを問われると「やっぱりお客さんが笑顔になってくれることかな」。音楽は障害や世代の垣根なく、演奏者も観客も感動を共有できる。バンドマスターを務め、数年前病気で他界した羽田さんも「音楽で皆を元気にしたい」が口癖だった。
一昨年は自らも大病を患い、最近は活動も控えてはいる。それでもフォークギターを抱えるとバンドマンとしての情熱が表情にあらわれる。「バンド活動は羽田さんの遺志でもある。今後もできる限り続けていきたい」と言葉に力を込めた。
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