「第14回切削加工ドリームコンテスト」の結果が先月18日に発表され、遠藤の(有)湘南オートカット工業が、産業部品加工部門の銀賞(2位)を受賞した。
切削は金属を削り取る技術のこと。工作機械製造業界最大手のDMG森精機(株)が主催し、国内加工業界の交流と技術向上を目的に毎年開催されている。今年は60作品の応募があった。
産業部品加工部門は、大型機械の部品加工などが対象。受賞作「駆動ホルダー」は、他社からの発注で製作された真鍮製の部品で、金属が苦手とする、細く弱い形状でありながら、精密性と強度を保つ高いレベルの要求をクリアしている点などが評価された。同社は2011年に金賞、15年に銅賞を受賞している。小野寺良介代表は、「一点ものの発注が多く、通常業務では社員にとって技術の向上が分かりにくいため、社員教育のために出品している」と話す。
どこかで支えている
「実は我々には、受賞したこの製品がなんのために使われる部品なのかは詳しく分からないんです」と明かす小野寺代表。航空、半導体、医療、様々な発注を受けたが、機密性保持のため、使用目的が明かされていない発注がほとんど。「詳細は不明。でもどこかで大きな仕事に携わって、日本や世界、宇宙を支えているから」と微笑む様は、まさに職人だ。
1972年創業。15年ほど前に精密機械加工にシフトする中で“ある難しい依頼”をこなしたことを機に業界で口コミが広がり、他社では断られやすい依頼が多く舞い込むようになった。社内一貫生産が強み。社員7人を中心にチームとなって作業に取り組む、少数精鋭の「小さな町工場」だからこそ成せる仕事だ。
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