今なお未踏の領域が広がる深海のさらなる研究に向け、新江ノ島水族館(竹嶋徹夫館長)と海洋研究開発機構(JAMSTEC、松永是理事長)=横須賀市=は先月21日、包括協定を締結した。これまでも深海生物の調査研究や展示などで協力してきた経緯があり、協定を機に連携を強化する。同日、同館で締結式が行われ、協定書を取り交わした。
両者は2004年4月から深海生物の長期飼育法に関する共同研究を実施。これまで同機構の所有する有人潜水調査船「しんかい6500」などを搭載した母船に同館スタッフが乗船した回数は62回を数える。
公開された生物は約50種。中には世界で初めて展示された「ゴエモンコシオリエビ」など12種も含まれる。07年には独自の環境や生態系が広がる深海を再現した「化学合成生態系水槽」を共同開発。30種で3カ月以上の長期飼育を実現した。
協定ではこれらの取り組みをさらに深化させ、人材交流や育成、施設・設備利用、学術コンテンツの利用などでも連携を図る。同館では「数千メートルの深海は民間の水族館では到達できない領域。調査船を有する機構との連携で初めて飼育も可能になる。海洋生物にまつわる最新の研究を多くの人に見てもらいたい」と話している。
12月14日(土)には同館でJAMSTECのスタッフが深海の世界を紹介するトークイベントを予定。同28日(土)には常設展示されている「しんかい2000」の公開整備も予定されている。
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