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人のために働く喜び （株）櫻井興業
不動産事業を中心に環境、医療、アパレル、救助機材の販売など幅広い事業展開を進めている（株）櫻井興業（本社・辻堂元町）。市内を中心に約70棟の不動産を所有し、飲食業、太陽光発電なども手がけ、街づくりの一端を担う会社だ。
代表の櫻井貴裕さん（39）は、亡き父の後を継ぎ、20歳の若さで社長に就き、知識も経験も人脈も無い中から会社を成長させてきた苦労人。その櫻井さんが「一番頼っている社員」と信頼を寄せているのが、現取締役の佐藤竜哉さん（51）。「仕事に対する思いや考え方が似ていて、価値観を共有できる」と認める相棒だ。年齢は12歳上になる佐藤さんだが「考え方や街づくりへの思いなど社長から学ぶことは多い。自然と考え方が似ていった」という。
若くして舵取り役になった櫻井さんには、経験から得た信条がある。「思いには根拠があり理由がある―」。街の実力者の中で、若い自身の意見を聞いてもらうには、相手を納得させる「根拠」や「理由」が必要だった。それは何かと問い続けることで自身も成長してきたという。
「会社をひとつのチームに例えると、社員は一人ひとりタイプや性格が違う。でも、『何か』を問い続けることで同じ方向を向けて、一体感が生まれていく」
同社は「人付き合い」を一番に考える会社だ。特に２人はその思いが強い。オフィスビルや商業施設、分譲・賃貸マンションなどの他に、業務内容は多岐にわたり、医療・福祉施設、飲食店などを手がけ、街づくりも担う。「街で暮らす人、商売をする人、働く人、いろいろな人がいる。その人たちを幸せにするのが私たちの役目だと思う。会社として利益を上げることを考えつつ、一番は人にどうやって藤沢を好きになってもらえるか」。２人で声を揃えた。
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