神奈川県が昨年から独自で始めたポリオ(小児まひ)の不活化ワクチン接種。受付開始から多数の応募があり、3月まで各会場の接種予約は満員の状況だ。
国内では現在、乳幼児に対しポリオウィルスの病原性を弱めた薬(生ワクチン)の接種が行われている。ごくまれに副作用としてポリオと同様の症状が出ることがあり、最近では接種を見合わせる保護者が増えている。これに対し、ウィルス自体を殺して病原性を無くし、免疫の生成に必要な成分だけを抽出したものが不活化ワクチンだ。このワクチンは副作用の危険性は少ないが現在は国内未承認薬で、国の導入は早くて2013年頃とみられている。このことなどから県では不活化ワクチンを独自輸入し、昨年11月から有料での接種受付を開始した。
当初輸入したワクチン1200人分に対し、2月10日現在までの申込は3778人。接種会場は茅ヶ崎保健福祉事務所(市内茅ヶ崎)の他、平塚、小田原、厚木の4ヵ所。ワクチンの接種は受付順で行われており、茅ヶ崎保健福祉事務所でもこれまで146人が訪れた。3月は定員を増やし80人としたがこちらも予約で埋まっている状況。また不活化ワクチンは全部で4回接種の必要があり、3月からは2回目以降の接種が始まる児童も出てくることから、県では追加の輸入も予定している。
県保健医療部健康危機管理課は「2月に入っても継続的な接種の申し込みや問い合わせが続いている。初めての取り組みで予想がつかなかったが県民の生ワクチンへの不安がかなり多かったと思います」と話している。接種希望者は全員受けることが出来るポリオの不活化ワクチン。今後は会場数や日程、接種人数を増やすことなどを検討中で、4月以降の接種日などの詳細は今月中に発表される見通しだ。不活化ワクチンに関する問合せは【電話】045・210・3570まで。
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