クラゲ食文化の普及を目指す「くらげ普及協会」(福田金男会長・茅ヶ崎市西久保)が、山形県の玉谷製麺所(玉谷信義社長)と協力してクラゲ入りパスタ(マカロニ)を開発。同県内の加茂水族館などで販売を始めた。
今回マカロニに練りこまれたクラゲは九州有明海で獲れたビゼンクラゲ。独特の食感を最大限に生かす製品に仕上げるため、試行錯誤を繰り返し約1年かけて完成させた。
商品化されたのは雪の結晶型とらせん状の2種類。製品名はクラゲ展示で有名な同水族館の愛称クラゲドリーム館にちなみ「クラゲ夢パスタ」と名付けられた。現在同館や同製麺所の直売所で販売されているほか、同社のホームページからも購入できる。
商品化のきっかけは、クラゲ食を広める活動を長年続けている福田さんと、同製麺所の玉谷貴子取締役がクラゲを介して親交がある「クラゲ仲間」だったことに端を発する。
クラゲを使った商品を作りたいと考えていた福田さんに対し、同水族館で来場者にクラゲを解説する「クラゲマイスター」として活躍している玉谷さんは前館長の退任に伴い、何か恩返しをしたいと考えていたことから2人の思いが一致して商品化に繋がった。
クラゲとの出会い
福田さんは熊本県で生まれ、生後間もなく茅ヶ崎へ。食品メーカーの営業や広告会社、不動産販売などの職を重ねた末、30歳の時に中国料理の食材を扱う会社に入社したのを機にクラゲに出会った。
普段食べていた食用クラゲに種類があり、中国人と日本人の好みの違い、さらにヨーロッパではほとんど食べられていないなど「クラゲの奥深さ」に魅了され独立。業務用クラゲ専門輸入卸業を営む傍ら、「もっとクラゲを広めたい」と「くらげ普及協会」を設立した。
クラゲ食を普及させるため、和食店や中華料理店にクラゲを紹介して回りながら、講演活動なども精力的に行っている。
また、これまであまり使われていなかった「キャノンボールクラゲ」を輸入し、渦巻状にカットする方法を考案、特許を取得した。さらに数年前には社会問題になったエチゼンクラゲの食用加工にも成功している。
福田さんは「クラゲの事をもっと多くの人に知ってもらい、食べてもらいたい。今回は東北だが、いつか茅ヶ崎で獲れたクラゲを使った商品を開発し、茅ケ崎でクラゲ専門店を開きたい」と話していた。
|
<PR>
茅ヶ崎版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|