茅ヶ崎市本村の八王子神社(櫻井明彦宮司)の境内に、このほど「本村護国社」が新たに創建され、ご神体を移す遷座の儀式が行われた。また併せて本村天満宮も移設され、長年にわたる氏子たちの願いが結実した。
八王子神社は8柱の祭神をまつる神社。創設年代は不詳だが、1333年に新田義貞が鎌倉討ち入りの際に戦勝祈願に訪れ、勝利した後に社殿を改修したなどの話が残る。
本村護国社では日清・日露・太平洋戦争に出征した氏子の戦没者75人をまつっている。戦後の1947年、戦没者を八王子神社に祭神と一緒にまつり、社を建てようという話が出たが、土地や費用などの問題で実現しなかったという。今回の社の創設は2015年に境内にあった遊具を市が撤去したことが契機となり改めて計画され、またこの機会に、神木の裏に隠れて目立たなかった本村天満宮の移設も行うことにした。
遷座の御霊入れ神事は宮司や世話人、建築に関わった職人らが参加して夜に行われた。葺きたての銅板屋根や真新しい木の鳥居が目立つ護国社の周囲には、奉納された庭石や松などが配され、庭園風になった。八王子神社責任役員総代の古川成則(しげのり)さん(85)は「何代も前から計画していたことで、無事成って一安心した。護国社については、戦争を知る世代としての義務感もあった。天満宮は陽の当たる場所に移設できたので、学問の神様として多くの人にお参りに来てもらいたい。地域で末永く守っていければ」と思いを語った。
|
<PR>
茅ヶ崎版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|