箱根駅伝に出場する、青山学院大学陸上部・主将 出岐(でき)雄大(たけひろ)さん 社会情報学部4年 22歳
背中で語る”レジェンドへ”
○…「4年間で一度でも箱根を走れればいいか」――。入学した当時は、新入生部員の中でも12番中7番目のタイム。しかし、その時からわずか半年足らずで、箱根デビュー。2年の時には、「エースの風格が出てきた」と原晋監督からお墨付きをもらい、「花の2区」を颯爽と駆け抜けた。そして、昨年。フレッシュグリーンのユニホームは、ぐんぐんと前へ。他校のエース9人を追い抜く圧巻の走り。「みんな同じ人間。コツコツと練習を積み重ねてきただけです」。キャプテンとして、超(スーパー)エースとして、明日・明後日、最後の箱根路へ挑む。
○…長崎市の出身。地元では急な坂道が多く、階段の上り下りが足腰の強さに繋がった。高1まではサッカー部に所属していたが、ある日、長距離走のタイムが陸上部監督の目に留まった。「入部してくれとは言わない。その日だけ、走ってくれないか」。母校の駅伝チームの一員として大会に駆り出された。”途切れないよう、そして少しでも早く仲間のもとへ”。決して強いチームではなかったが、一本のタスキへ込められたチーム全員の思いに、駅伝の素晴らしさを知った。
○…学部は東京・青山キャンパスで授業がないため、4年間相模原キャンパスへ通った。趣味は読書。ジャンルを問わない”雑食系”で、町田駅周辺の書店へ寄っては、4軒・5軒はしごをしてしまうことも。
○…昨年春に足首の怪我をし、「苦しいことが続いた」今シーズン。チームを上手に、まとめられていないと感じたこともあった。「いい走りができないと、チームメイトを鼓舞しても説得力に欠ける。背中で語れないと誰もついてきてくれない」。自分の走りを取り戻すための夏合宿へ挑んだ。そして、10月、チームは出雲駅伝を初制覇。箱根優勝を果たせば、こちらも大学初の快挙だ。後続を置き去りにする、主将の凛々しい背中――。青学のレジェンドとなれるか?明日、号砲がならされる。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>