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麻布大学の教授で、超低温保存した精巣をもとに子豚を誕生させることに成功した 柏崎 直巳さん 淵野辺在勤 54歳

公開:2013年9月5日

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「前例のないこと」への挑戦

 ○…超低温保存した子豚の精巣をマウスに移植させ、この精子から作った受精卵で、正常な子豚の生産に世界で初めて成功した。これにより、優秀な個体の遺伝子を凍結保存し、次世代に繋げることが可能になった。この技術の応用で、「最終的には人間の病気の治療法や治療薬等の開発にも貢献したい」。動物の研究は全て、ヒトの福祉・医療に繋がると、未来を見据える。

 ○…町田市出身。中学・高校は、勉学は二の次でサッカーに精を出した。勉強嫌いだった学生時代、唯一好奇心を刺激されたのは「生物」。おのずと身近に感じていた麻布大学への進学を決め、豚の生殖学の研究に没頭した。卒業後は食品会社やオーストラリアのベンチャー企業などで養豚に携わる。転職の度、常に頭にあったのは「ステップアップ」。「前例のないこと、誰もやっていないことに挑戦することに意味があるんです」。リスクの大きさを感じつつも、チャレンジ精神は決して忘れない。

 ○…現在、母校である麻布大学・獣医学部で教鞭をとる傍ら、研究や論文の執筆活動に追われる毎日を送る。「締切の近い原稿をいかにやっつけるかで頭がいっぱい」と苦笑い。しかし、多忙な毎日に充実感も感じており、暇を見つけてはサッカー少年だった頃を思い出すようにジョギングに出掛けることも。「夢は東京マラソン出場。初回からずっと申し込んでいるのになかなか…教え子なんて一発で当選しているのにね」

 ○…食べることも幸せ、医療が充実するのも幸せ。豚の研究は、畜産の分野に限らず、ヒトの健康にも役立つと熱弁をふるう。今後は生殖技術者として、産婦人科の医師等とより強い協力体制を築き、人間の福祉のために研究を重ねる。「自ら培ってきた経験を、後輩でもある教え子に継承するのも使命」。大学の理念である「地球共生系」を胸に、動物のため、ヒトのための「前例のないこと」への挑戦は続く。
 

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