相模原市フードトラック協会の理事長を務める 小池 玄太郎さん 上溝在住 49歳
食の力で街に活気を
○…フードトラックの出店機会の創出や災害時の炊き出し協力などを目的に協会を立ち上げてもうすぐ1年。会員は30店になり、組織としてまとまったことで出店の相談や依頼も増えた。運営の軸は「地域貢献」。「場所に左右されるフードトラックが営業できるのは支えがあってこそ。地域の方の食文化を豊かにしたい」と意気込む。
○…両親が共働きだったため、小学生の頃から料理をする機会が多かった。「コックさんに」と夢見たこともあったが、新卒で就いた仕事は自動車整備。その後、スノーボードのプロをめざしながらスキー場にこもったり、レゲエシンガーになりクラブで歌うなど多様な趣味に没頭した。自身の店「FATRAT」を始めたきっかけは、レゲエを極めるために飛んだジャマイカで出合ったジャークチキン。その味に惚れ込み、相模川でコンテストを開くほどの情熱を持った。「生きるための食事以上においしいものを知って欲しい」と、世界の料理を積んだ車で市内を駆け巡る。
○…フードトラックという業態を選んだのは、東日本大震災の経験から。ライフラインが止まった際、「民間で迅速に助け合えれば」と感じたからだ。災害による停電や断水に強いという車両のメリットを発揮するため、協会では会費を炊き出しやこども食堂などの奉仕に充てている。
○…コロナ下でのフードトラック需要の高まりに、「食事を提供するだけでなく生活インフラの一つになっている実感」と手ごたえを口にする。これからは協会の普及や飲食店が少ない地域で販売しにぎわいを届けるなど、活動の幅を広げるのが目標だ。出向く先々を活気づける「食のエンターテインメント性」を信じ、おいしい料理で街を盛り上げ続ける。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>