星が丘公民館で毎年行われている「メダカ飼育教室」の講師を務める 原 由子(ゆうこ)さん 千代田在住 74歳
子を見守り 地域に恩返し
○…メダカ飼育教室から5匹をもらったのがはじまり。先に夫がはまり飼育に夢中に。自身も青少年健全育成協議会のメンバーとして活動する中で「せっかくたくさんいるから役に立てる」と、2代目講師を引き受けて10年以上が経つ。命の大切さを学んでもらうため、毎年夏休み前に子どもたちへメダカを提供。「分けてあげた子から『増えたよ』と聞くとうれしくて」と微笑む。
○…星が丘に養女として迎えられ、幼い時から同地区内で暮らす。「一人っ子で頼れる人が少なかったから、地域の人にも助けられてばかりだった」と振り返る。地域活動に関わるようになったのは3人の子育てが一段落した18年前。保育士資格を生かし主任児童委員や保護司を務め、不登校や非行といった問題や少年院を出た子どもの更生に向き合ってきた。担当していた女子が「高校に行きたい」とつぶやいた時にはおばを装い一緒に何校も見学に付き添うなど、熱心に取り組んだ。
○…年2回、衣替えの時期に自宅で開催する「ガレージセール」を25年間続けている。地域で高齢化が進みシニアは遠出に苦労、かといって近隣にデパートも無いことから発案。不要な服や雑貨を友人たちと持ち寄って庭先に広げる。「近所には『全身ここで買ったの』なんて方もいて、喜んでもらっているの」
○…多くの子どもと触れ合ってきた中で学ぶことは多く、「逆に私が育てられてきたくらい」と地域で子を育てることの大切さを実感してきた。保護司の任期は75歳までだが、地域との関わりはこれからも持ち続けていくつもりだ。「人に恵まれて助けてもらった分、恩返ししたい。夫が飼育に音を上げない限り、メダカの先生を続けていくつもりよ」と、いたずらっぽく笑った。
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