(公社)県宅地建物取引業協会相模北支部の新支部長に就任した 山田 隆さん 星が丘在住 56歳
地道に地元で 意地貫く
○…5月の総会での選任を持って、宅建相模北支部に加盟する市内348社を支える屋台骨となった。協会の取り組みを推進しつつ、加盟企業の利益も考えていく重要な役どころ。重責を担うことになり、さぞや心中に迫るものがあるのではと思えば、「支部長になって変わったのは、呼び名が山田さんから、支部長になったくらい」と涼しい顔だ。
○…生まれも育ちも星が丘。法科の専門学校を卒業後、市内緑区の不動産会社に入社。成果がすぐに反映される歩合給だった職場で額に汗して働いていた20代半ば、肺炎で床に伏した。それが転機となり、独立開業。地元に腰を据え、一から出直した。バブル隆盛の最中、順調に業績を伸ばしたが、弾けても持ち堪えられたのは、土地売買に頼らず、賃貸物件等の管理を一手に引き受け、丁寧な仕事を地道に積み上げてきた結果だと自負する。週2、3回は地主との食事に付き合い、送迎するなど苦労した経験も信頼へとつながった。「地元だから、とにかく気持ちを入れて仕事したよ」
○…旅行が好きで、妻とはよくグルメ旅に出かける。全国津々浦々を訪ね、都道府県は渡り尽くした。特に北海道は大のお気に入りで、野寒布(のしゃっぷ)岬の花咲ガニ、礼文島の生ウニなど食とともに思い出がよみがえる。17年所属する地元消防団の上溝第一分団のメンバーとは仕事はもとより、遠出やゴルフも楽しむ。公私ともに欠かせない仲間たちだ。
○…不動産は一生の買い物という認識がある中で、取引上の規制に緩さを感じている。そこで顧客ニーズに応えるために、支部の取り組みの一つとして相談業務に力を注ぐ方針。すべては「顧客に信頼される不動産」になるため。「(不動産の)悩みがあったら何でもアドバイスしてくれる、そんな支部になれば」と決意をみなぎらせる。支部のあるべき方向を示す、その表情からは、顧客の依頼に真摯に向き合い続けてきた意地が垣間見えた。
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