まつづくり功労者国土交通大臣表彰を受けた横山南部3・5丁目まちづくり協議会の会長を務める 笹野 賢司さん 横山在住 78歳
町を育て、次に繋ぐ
○…足かけ10年に及んだ活動が遂に実を結んだ。昭和30年代に宅地造成されて以来、守り続けられてきた調和ある緑豊かな横山南部3・5丁目地区の住環境を保ち、次世代に引き継ごうと「地区計画」の策定に奔走。時代の変化に伴う乱開発に待ったをかけるべく、独自のルールを定めた。「やっと町づくりの基礎ができた」。今後の町を育てる指針に期待を込める。
〇…川崎水道局に勤めた会社員時代。高度経済成長期の真っ只中、公害から市民の水を守るべく尽力。汚れて泡まみれの多摩川に鮭を呼び戻す「カムバックサーモン」運動にも携わった。仕事漬けの日々の中、自治会にかかわるようになったのは、ソフトボールへの参加を募る会報に名前を書いたのが最初。気付けば体育部長として横山南部自治会を支える一員となり、副会長を経て会長に。その後一度役員から離れるも、同会のあり方を巡る問題が発生したことを受け「住民が納得する形で解決させたい」と再び名乗りを挙げた。横山南部自治会は解散する運びとなったが、その一部を受け継ぐ格好で、横山南部3・5丁目自治会を誕生させ、その会長に就任。まもなく協議会を立ち上げた。
〇…週2回、ソフトボールに汗を流す。会社員時代に所属した軟式野球チームの投手として鳴らした肩を武器に二塁を守る。「何も考えず、夢中でボールを追うと頭がクリアになる。良いストレス発散になっているよ」。詩吟も嗜み、週1回の稽古は欠かさない。「家でじっとしているのは苦手だね」と白い歯がこぼれる。
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