気象庁が関東甲信地方の梅雨明けを宣言した7月6日以降、猛暑が原因とみられる熱中症の救急搬送が、伊勢原市内でも急増している。6日から15日までに21件の救急要請があり、11日には80代の女性が亡くなっている。暑さが増すこれからの時期を前に、市消防本部ではこまめな休憩や水分補給、エアコンの使用など予防対策を呼びかけている。
成瀬中学校では、部活動の休憩時間になると多くの生徒が昇降口前にあるミストシャワーに手を伸ばし涼を得ている。これは、熱中症の予防を主な目的として、市内の小中学校に今年6月設置された。成瀬中では午後2時から6時にシャワーを出している。同校の高橋健一教頭は「今年はとくに厳しい暑さ。熱中症と思われる症状を訴える生徒もいる」と、例年以上の酷暑にお手上げの様子だ。
スポーツ飲料が効果的
市消防総務課によると、過去5年間における6月から9月の熱中症もしくは熱中症が原因とみられる救急搬送は、2010年がもっとも多い41件。次いで昨年が29件、09・11年が19件、08年が18件と続く。
一方で、今年は6月1日から7月15日までの間、すでに23件の搬送があった。過去5年間の同時期では、いずれも10件を下回っていることからも、今年は特に多いことが分かる。
消防本部の気象月報によると、今年は梅雨明けした7月6日から15日は最高気温が連日32度以上を記録。熱中症にくわしい消防総務課の小澤正さんは「これからが暑さの本番。このままいくと、今年は(救急搬送の件数が)60件を上回るのでは」と警戒する。
小澤さんによると、熱中症は室温・気温の高い中で作業や運動をすることで、体内の水分や塩分が不足して起こる。体温の調節機能が働かなくなり、体温の上昇やめまい、ひどい場合は痙攣(けいれん)や意識障害を引き起こす。高温・多湿・無風状態の場所で起こることが多く、自宅でも温度管理などの注意が必要だという。
7月15日までに救急搬送された23人は、10代から90代と幅広く、平均年齢は59・7歳。15人が屋外でスポーツや農作業の最中、残りの8人は入浴中やエアコンのない室内で体調を崩している。「外でなければ安心、若いから大丈夫、ということはない」と小澤さん。
熱中症の予防策としては、こまめな休憩と水分補給、エアコンの使用などが挙げられる。消防本部によると、スポーツ飲料による水分補給が最適。成分が体液に近く、水分とナトリウムを効果的に摂取できる。
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