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伊勢原版 公開:2014年1月1日 エリアトップへ

新春市長インタビュー 財政再建へ 勝負の年 「身の丈」歳出を強調

政治

公開:2014年1月1日

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高山松太郎市長
高山松太郎市長

 本紙は就任2年目を迎えた高山松太郎市長に新春インタビューを行い、今年にかける意気込みを聞いた。市の厳しい財政状況について市長は、将来にツケを残さないためにも財政再建に全力で取り組む姿勢を示した。

 ―あけましておめでとうございます。新たな一年が始まりました。就任2年目を迎え昨年の振り返りと今年の抱負をお願いします。

 昨年は無我夢中で走ってきた1年でした。そこで感じたのは、市民の方がみんな「伊勢原を愛している」ということ。その思いを受け止め、様々な施策に乗せていきたいと考えています。また今年は「平成大山講プロジェクト」や「ロボット産業特区」など、伊勢原の大きな目標に向かっての転換点です。その課題に対して一つひとつしっかりと進めていきます。

 ―3月に向けて、2014年度予算査定が大詰めを迎えています。どのような方針で予算編成を進めていますか。

 2014年度の予算編成では、きわめて厳しい財政状況の下ではありますが「しあわせ創造都市 いせはら」の実現に向けて、第5次総合計画の中期戦略事業プランに掲げる事業を着実に推進するとともに、早急に対応する必要がある諸問題にも取り組んでいかなければなりません。

 また、現在策定を進めている財政健全化計画の初年度でもあり、財政の健全化に着実に取り組んでいかなければなりません。このため、中期戦略事業プランに計上している事業については、事業内容、実施方法、時期、財源などを精査した上で、一般財源を優先的に配分するように努めるとともに、第4次行財政改革推進計画の策定作業の中で検討している取り組みを含め、歳入確保と歳出見直しを徹底することにしています。

 総合計画の着実な推進と財政の健全化の両立という難しい舵取りとなりますが、その実現に向けて取り組んでまいります。

さらに誇りと愛着のもてる街に

 ―県内平均から見ても倍近い将来負担比率となる伊勢原市。財政再建を含め、これからの子や孫世代のための施策はありますか。

 将来負担比率は、市債や将来市が支払う可能性のある負債等を指標化し将来財政を圧迫する可能性の度合いを示す指標ですが、本市の将来負担比率は県内各都市平均の2倍です。

 このままでは多額の負債を将来世代の市民に残すことになりますので、将来負担比率を下げていかなければなりません。そのためには歳入を増やすと共に歳入に見合った、いわば「身の丈に合った」歳出とすることで市債などの負担を減らしていくことが必要です。

 第5次総合計画に基づき地域産業の振興や産業基盤の創出などにより、街の活力を向上させる魅力ある街づくりを進め人口規模の維持や交流人口の増加を図るなど、市税収入の増加に努めながら、歳出の節減合理化を行ってまいります。

 ―新たに制定された景観条例。市がめざす今後の姿について、市長のビジョンをお聞かせください。

  景観条例を昨年制定することができました。これから景観を視点にした街づくりを本格的に推進していくこととなります。条例の施行は4月からになりますが、 施行に合わせ景観法に基づく良好な景観の形成に関する基本的な計画として、景観計画も同時に施行します。この計画と条例によって伊勢原らしい個性的で魅力 ある景観街づくりを推進し、さらに誇りと愛着の持てる街の実現を図っていきたいと考えています。

 本市の特徴と言える、自然や歴史・文化、そして賑わいある街並みなどの景観資源をどのように守り、どのように活かしていくのかということが重要です。

  大山・日向地区では、県の新たな観光の核づくり事業の認定を受けた「平成大山講プロジェクト」などと連携を図りながら、社寺・文化財、史跡、大山道に代表 される古道など、誰もが歴史や文化を実感できるような景観の形成を図っていきます。また、伊勢原北インターチェンジ周辺地域では、周辺環境と調和する新た な街の交流拠点にふさわしい景観の形成を図っていきたいと考えています。

 ―新たな観光の核づくり認定事業に選ばれ、第4の観光の核をめざす伊勢原市。市公式イメージキャラクター「クルリン」や「恋するフォーチュンクッキー伊勢原市バージョン」の製作など、観光に力を入れた1年になりました。今後の観光PRについてお聞かせください。

  今年は平成大山講プロジェクトが2年目を迎え、様々な事業が本格的にスタートします。昨年はプロジェクトの一環として、実際に外国人の方に大山登山や宿坊 を体験してもらい、多くのアドバイスをいただきました。今年はそのアドバイスを活かし、看板等への外国語表記を順次進めるなど、外国人観光客の受入体制の 整備を進めます。

 また、昨年はテレビ等にも多く取り上げられ、多くの観光客に訪れていただきました。「また来てみたい」と思っていただけるように、市全体で「おもてなし」を醸成する取り組みを行ってまいりたいと考えています。

 ―先日判決が確定した、市内で発生したDⅤ(ドメスティックバイオレンス)が関係する事件をはじめ、痴漢やストーカーなどに関する事件が全国でも多く発生しています。女性や子ども、高齢者の安全のために、どのような施策をお考えですか。

  昨年、愛甲石田駅南口ロータリーに防犯カメラを設置しました。夜間の歩行者などを犯罪から守るために、防犯灯をLED化して照度を高める取り組みも進めて います。女性や子ども、高齢者が犯罪に遭わないようにするため、こうした体感治安の向上を図るための取り組みを引き続き推進してまいります。

  市民の皆さんに日頃から犯罪に遭わない、犯罪を許さない、犯罪を起こさせない、犯罪に巻き込まれないようにしていただくため「いせはらくらし安心メール」 や「いせはら防犯ネット」などを通じて、正確な防犯情報を提供すると共に、市と市民、事業者、学校、警察が一体となって犯罪のない安全で安心なまちづくり に取り組んでまいります。

 またDⅤや、児童・障害者・高齢者に対する虐待防止の啓発に努めると共に、被害者に対する相談・支援・保護も行ってまいります。また、DⅤ被害者に関する個人情報の保護についても徹底していきたいと考えています。

 ―最後に、市長のお正月の思い出と市民へのメッセージをお願いします。

 子どもの頃、お正月には地元の神社にお参りし、大山こまで遊びました。一家団らんで、古き良き日本のお正月を迎え、お節料理を食べる。大切な日本文化として残していきたいと思っています。

 (聞き手/本紙編集長・勝浦勝)

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「恋チュン」紹介パネルを眺める市長
 


 

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