県道伊勢原藤沢線「下谷交差点」(伊勢原市下谷1216)の脇に、車の往来を見つめる地蔵が立っている。今から46年前に殉職した佐藤昌司警部補(2階級特進)の遺志を引き継ぐため建てられたことから「佐藤地蔵」とも呼ばれる。秋の交通安全運動週間(9月21日〜30日)にさきがけ今月19日には、警察や交通団体の関係者らがこの場所を訪れ故人をしのんだ。
伊勢原警察署交通課によると、佐藤警部補は1968年5月18日、管内を白バイでパトロール中に暴走する違法オートバイを発見。バイクを追跡中の午後4時28分ごろ、下谷交差点に差しかかった際に右側から突入してきた大型ダンプカーと激突し佐藤警部補は即死。21歳の若さだった。
事故後、遺族や交通安全協会が「2度とこんな悲惨な事故を繰り返すまい」と翌69年2月、事故現場に地蔵を建立した。生前、佐藤警部補は交通違反の取り締まりに熱心で事故のない世の中を切望していたといわれており、毎年9月に警察署、関係団体が慰霊に訪れている。
19日、伊勢原警察署の荒牧康和署長をはじめ、交通4団体の代表者らが下谷交差点を訪れた。佐藤地蔵に花や飲み物を手向けた参列者たちは一人ひとり焼香。交通事故ゼロの社会にむけ故人の遺志に思いを新たにした。
事故減にむけて
県警察学校(横浜市栄区)には殉職警官を慰める招魂碑があり、毎年11月には慰霊祭も行われている。
伊勢原警察署交通課の佐藤正三課長は「こうしたお地蔵さんは県内でも珍しいのでは」とコメント。また、「お地蔵さんを建てて無事故を願う、そんな市民の温かく強い思いが交通事故の減少につながっていくと思う」と話した。
交通課によると、今年の9月21日までに市内で発生した交通人身事故は273件(昨年比78件減)で、70歳以上が80件(同21件減)、負傷者は317人(同98人減)となっている。
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