大山阿夫利神社(目黒仁宮司)下社で1月7日、御神米で粥を炊き、竹筒で掬った米粒の数で一年の豊凶などを占う「筒粥神事」が行われた。占いによると「今年は四季の感じられる一年」。結果は筒粥表として、関東一円の大山講信徒により農業従事者に配られる。
江戸時代から300年以上続くと言われる「筒粥神事」は、毎年1月7日に開催される伝統神事。大山の神饌田(しんせんでん)で収穫された米で神職が粥を炊き、壷に移された粥を小さな竹筒ですくい、中にある完全な形をした米粒の数で一年の農作物の豊凶や天候を占うもの。
竹筒には「米(わせ・なかて・おくて)」をはじめ、「そば」や「たばこ」など18種類の穀物が記され、その豊凶は米粒の数の下1桁で判断される。9が最良、0が不良。ただし最良の9は、不良と隣り合わせで0に返ることもあるという。
休日と重なった今年の1月7日、下社境内が多くの参拝者で賑わいを見せる中、社殿では厳かに神事が始まった。祝詞が奏上されると、釜から壷に粥が移されて神前へ。2人の神職が竹筒で粥を掬い上げ、米粒の数を丁寧に数えて交互にその数を読み上げた。
順調な一年だが常に「心構え」も
結果を受けた目黒宮司は「春先は若干寒さも続くが、夏は暑く、秋は実り豊か。冬は寒さの強い日も多く、四季を感じられる一年になるのでは」と総括。
また「おくて(米)が8ブと良い数字なので大きな災害はないのでは。全体でみると一年を通じて順調だが、安心せずに気をつけてほしい」とした。
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