福智山 能満寺(三ノ宮)の松本隆行住職が、三ノ宮地区の「伯母様」に、1366(貞治5)年に建立され、約60年前に廃寺になった高岳院の再建に向けた活動を開始。クラウドファンディングで再建資金を募る準備を始めた。
高岳院は能満寺の末寺で、現在は畑になっている「伯母様」バス停付近にあった。資料によると高岳院は、関東大震災で本堂が倒壊、改修も行われたが1959(昭和34)年に能満寺に吸収されている。
また江戸時代の書物によると「伯母様」という地名は、この一帯が小田原北条氏の家臣であった布施弾正左衛門の伯母の所領地だったことに由来する。松本住職によると、高岳院は布施弾正左衛門が伯母のために建立したものであることは分かっているという。
能満寺は昨年5月、200年ぶりに本堂の新築工事を実施。その際に旧本堂からさまざまな資料が発見され、その中に高岳院について記した資料があったことがきっかけで、再建を思い立ったという。
北条政子建立の浄業寺との関係
能満寺には高岳院の本尊だった聖観世音菩薩像が安置されている。松本住職によればこの聖観世音菩薩像は、北条政子が頼朝の三回忌にあたる1201年、伊勢原に建立したとされる浄業寺(廃寺)の菩薩像であったことを想起させる記述が、新編相模国風土記稿に残っているという。
江戸幕府は各藩や寺院に土地の所有を認める証に、朱印状を渡した。能満寺には高岳院の朱印状を納めていた箱があり、高岳院は幕府より御朱印五石を保証されていたことが分かっていた。松本住職は「能満寺が御朱印七石なので、大きな領地が認められていたことが分かる」と話す。
再建に向けクラウドファンディング(インターネットを通して自分の活動や夢を発信し、想いに共感した人や活動を応援したい人から資金を募る仕組み)によって資金調達するための準備を始めた。松本住職は「高岳院は北条政子が建立した浄業寺との関係など、歴史上重要な寺であり、伯母様には今も観音像(石仏)が残っていて、高岳院の聖観世音と合わせて『観音の里 伯母様』として市内外にアピールし、三ノ宮や伊勢原の新たなまちおこしの目玉になれば。再建には10年位の時間を考えている」と思いを語った。
詳細は【URL】https://www.now-man.com/で確認できる。問合せは能満寺【電話】0463・95・0967へ。
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