今年の農作物の作柄や天候を占う恒例の「筒粥(つつがゆ)神事」が、1月7日に大山阿夫利神社の下社で行われた。江戸時代の後期から続くとされる神事で、目黒仁宮司(67)は、この日の結果を受けて「努力すべきところはしっかりして、みんなで注意していく1年になりそうだ」と話した。
筒粥神事は、神職が古式に則った方法で煮た粥を、18品目の作物の名前が書かれた小さな竹筒ですくい、形の崩れていない米粒の数を数えて豊凶や気象を占うもの。300年以上前から続くとされ、農家の作付け目安にもなっている。かつて市内でも栽培されていたタバコが品目に入っているのが特徴。
この日は市内の神饌田(しんせんでん)で収穫された米を使い、釜で粥を炊いた。巫女が壺に移して運び、2人の神職がコメやムギ、ソバなどの作物が記された小さな竹筒ですくって米粒を数え、その数を読み上げた。
1品目につき9点が最高点で、合計162点満点で占う。今年は合計68点だった。結果を受けて目黒宮司は「一つひとつの作業に心して取り組むことで、平年のような状況が生まれる。油断をすると天候状況などいろいろな面で、注意をしなければならない」とした。また、「年間を通じて天候は極端に悪いわけではないが、梅雨時の大雨や夏の猛暑などに気を付けたい」と説明した。
占いの結果は「筒粥表」にまとめられ、大山講信徒などを通じて、1都11県の農業従事者約6000軒に配布される。
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