記者が見た、聞いた、感じた、を伝える あっとほーむデスク 6月21日0:00更新
鵠沼海岸商店街の通りに、店舗とおぼしき風情のある古い空き家がある。その懐古的な佇まいに、何とは無しに惹かれていて、その正体がずっと気になっていた。今回、鵠沼海岸鵠沼郷土資料展示室を取材したところ、その建物が芥川龍之介の晩年の名作「歯車」に登場していることを発見。その建物はかつて理髪店で「或る理髪店」として冒頭に描かれているのだとか。大学時代、芥川龍之介ゼミを専攻していた身としては、驚きであり、勉強不足を痛感した。かつて芥川がこの地に逗留し、足跡を著書に残していたことを思うと、不思議な気持ちとともにロマンを感じる。この梅雨時は涼しい図書館で芥川文学を読み返そうかな。
(絵)
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