サンパール噴水が撤去 老朽化・安全性を考慮
藤沢駅北口のシンボルとして、約34年間市民に親しまれてきたサンパール広場の噴水の撤去工事が、7月10日から行われている。31日で完全撤去され、オープンスペースとして整備されるという。
市の藤沢駅周辺地区整備担当によれば、噴水の老朽化のほか、噴水内への子どもの立ち入りによる安全面、災害時の空間確保などの観点から撤去が検討されてきた。また、市は噴水の外溝に備え付けられたベンチの利用者数などを調査。広場に設置されている残りのベンチでも補完できるとして、6月中旬に噴水撤去を決めた。
当面は新たな噴水やオブジェなどの再設営は行わず、フラットなオープンスペースとして整備する。工事後は、災害時の帰宅困難者の待機場所や、祭りなどのイベントスペースとして活用されるという。市では、「時代の流れとともに、駅前広場の使われ方も変わってきた。今後はニーズに合わせて新たな活用方法を検討していきたい」と話す。
憩いの場として
噴水が完成したのは、藤沢駅北口の再開発事業を終えた1979(昭和54)年頃。駅前のシンボルとして待ち合わせスポットや休憩場所、子どもたちによる水遊びの場として市民に親しまれてきた。ここ数年は、老朽化や維持管理などの問題から休水し、稼動はしていなかった。
見納めとなった9日は、噴水を背景に記念撮影をする人が見られたほか、ツイッターやブログなどでは、名残を惜しむ投稿が多く見られた。
市内在住の男性(27)は、「特に携帯電話を持っていなかった時は、友人や家族との待ち合わせのスポットとしてよく使っていた。思い出の場所でもあったので、驚きとともに寂しさもある」と話した。
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