藤沢市展 土屋さん(鵠沼高2年生)が大賞に 高校生の受賞は初の快挙
藤沢市民ギャラリーで6月3日から8日に行われた「第64回藤沢市展」華道の部で、鵠沼高校華道部の土屋結愛さん(2年)が特に優秀な作品に贈られる「5大賞」の一つ、「市長賞」を受賞した。同展には華道のほかにも、美術、書道、写真の部門があるが、高校生の5大賞獲得は全部門を通じて初の快挙だ。
花材の扱いに苦労も
藤沢市在住・在勤・在学の高校生から90代まで4部門に約500点が出展された今回の市展。華道の部には、高校生12人を含む39人が出展。一般公開前日の2日に全員が集まり、2時間の持ち時間の中で一斉に花を活け込んで、華道評論家がその出来を審査した。
花材や花器は各自が持参。土屋さんは茎が湾曲したアリアム、オレンジが鮮やかなサンタンカ、モンステラを使い「希望」をテーマに約30分で活け終えた。
3日前に花材を決め、前日に下活けをしたが、頭の部分が重く、茎が傷みやすいため、一度剣山にさすと活け直すことができないアリアムの扱いに苦戦。「この花、やめたいと何度も思った」と苦労を明かす。そのため、本番はすべて一発勝負で、早々に活け終えたという。
自分の思いを素直に
土屋さんは高校から部活で華道を始めた。週1回の活動では、千家古流の講師が指導にあたる。顧問の奥薗千栄子教諭は「個性があり、指導を受けても、最後の部分は曲げずに自己表現する生徒」と土屋さんをみる。市展では「自分の思いを素直に活けたことが良かったのではないか」と語る。
「高校生の大賞受賞はまずありえない」。一般との間にはそれほど技術の差があるとされている中での受賞は、関係者の間で大きな話題になり、賞が決まった日の夜には奥薗教諭の元にもメールでその噂は届いた。翌日には土屋さんにも吉報が伝えられ、「すごく嬉しくて、教室で騒いでしまった」。しかし、後日会場で他の人たちの作品を見て「みんなすごすぎて、どうして自分がと思った」と実は未だに半信半疑だという。
表彰式は6月22日(日)。作品の講評も行われる。
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