藤沢翔陵高校の創立85周年記念事業として、同校山岳部の相澤明徳くん(17、3年)=人物風土記で紹介=がアフリカ大陸最高峰キリマンジャロ(5895m)への登山に挑戦し、8月24日、見事登頂に成功した。同部員が登頂したのは、2003年の初登頂以来、13年ぶり2度目。
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タンザニア北東部にそびえるキリマンジャロに挑戦したのは同部部長の相澤くん、顧問の谷口浩平教諭(53)、谷口天祥教諭(40)、知野広征教諭(32)、同OBで東海大3年の和田吉樹さん(21)の5人。14日から26日までタンザニアに滞在し、高地の環境に体を慣らすためのトレーニングを重ね、19日、キリマンジャロへの挑戦を開始した。
現地ガイドや荷物を運ぶポーターら計22人とともに山頂を目指したメンバーたち。登山6日目に全員が山頂に到達した。相澤くんは「言葉を失うほどの絶景」と登頂の喜びを語った。
満身創痍 山頂への挑戦
キリマンジャロ挑戦のきっかけは山岳部部長の相澤明徳くんが高校1年のころ、過去に登頂経験を持つ顧問の谷口浩平教諭に感銘を受け「自分もキリマンジャロに登りたい」と抱いた熱烈な思いだった。
8月14日、夢の実現のため、タンザニアの地に降り立ち、トレーニングを経て、19日にガイドと合流。南西部山麓のマチャメ村(1800m)を起点とする「マチャメ・ルート」で登り始めた。容赦なく襲う高山病と戦いながら歩き続け、朦朧とする意識の中で、体が何度も膝から崩れ落ちた。強烈な吐き気に襲われ、2度、3度と嘔吐した。
登山6日目の24日午前0時ごろ、最終キャンプ地バラフキャンプ(4673m)を出発。山頂まで高低差1222mにおよぶアタックを決行した。満身創痍で睡魔に見舞われながらも、断ち切れそうな意識をつなぎ止め「気力だけで登り続けた」。約6時間をかけ、ついに念願の登頂成功。一面に広がる雲海から昇る日の出に出合い「言葉を失う絶景だった」。若き登山家が語った。
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