藤沢市教育委員会は2月1日、市内城南の曹洞宗・養命寺にある「木造十二神将立像」を藤沢市指定重要文化財に指定した。これにより市内所在の指定文化財は、市指定77件、県指定14件、国指定8件となった。
修理年代や仏師名も明らかに
十二神将とは、仏教の信仰・造像の対象である天部の神々で、薬師如来・薬師経を信仰するものを守護するとされる12体の武神。鎧に身を包み、手には武具を持ち、頭には干支の動物を付けている。有名なところでは、奈良市の新薬師寺にあるものが国宝に指定されている。
市郷土歴史課によると、今回指定した立像は、15世紀(室町時代)に製作されたもので、檜材の寄木造。像高72・4cmから78・5cm(台座除く)で、一般にあるものに比べるとやや小ぶりだが、藤沢・鎌倉地方の中世仏像の指標となるものだという。さらに、立像の中には銘文や修理札が状態良く保存されており、1521年(永正18年)から明治初期におよぶ数回の修理年代や、それに携わった鎌倉や江戸の修理仏師の名が明らかである点も貴重だと評価した。
立像が安置されている養命寺は、1570年(元亀元年)に創建された古刹。その本尊である木造の「薬師如来坐像」は「国指定重要文化財」で、1197年(建久8年)の墨書銘があり、この頃に造立もしくは供養されたものと推測されている。その脇にある2体の「木造日光菩薩立像」と「木造月光菩薩立像」も昨年2月に市指定文化財に指定されている。
3月に一般公開
今回の指定を受け、同寺は十二神将立像を3月20日(火)と21日(水)に一般公開する。時間は20日が午前11時から、21日は午前10時からで、両日とも午後4時まで。問合せは市郷土歴史課【電話】0466・27・0101へ。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>
藤沢版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>