全国的に風しんが流行する中、藤沢市でも感染者が急増している。市によると感染者の報告は2015年以来3年ぶりで、10月31日現在までの患者数は13人。今後さらに感染が拡大する可能性もあり、市は予防ワクチンの接種や抗体検査の実施を呼びかけている。
市によると、9月初旬から罹患者が確認され始め、9月末に2人だったのが、10月31日現在で13人に急増。大流行した2013年度の66人までではないものの、暫定値ながら4年ぶりに2桁にのった。いずれも男性で7人が40代。ワクチンの接種歴が不明または未接種だという。
風しんは感染力が非常に強く、インフルエンザの2〜4倍と言われる。感染すると約2〜3週間後に発熱や発しん、リンパ節の腫れなどの症状を引き起こすほか、稀に脳炎、血小板減少性紫斑病などの合併症をおこすこともある。妊娠初期の女性が感染すると出生児が白内障や先天性心疾患、難聴を主な症状とする「先天性風しん症候群」にかかる恐れがある。
県によると、39歳以上の男性と56歳以上の女性は国の制度変更で定期接種から外れるなどした。特に39〜56歳の男性は抗体が低いとされ、現在市内の該当世代の人口は約6万3400人にのぼる。市保健予防課は「該当世代は特に注意が必要」と話す。
市では流行拡大と「先天性風しん症候群」の発生を防止するための緊急対策として、妊娠を予定または希望している女性とそのパートナーを対象に抗体検査と予防接種の費用を全額または一部助成するなどしている(予防接種歴、検査歴、既往歴の無い人)。予防対策について同課では「特に妊婦やその家族、該当の世代は抗体検査や予防接種を受けてほしい」と呼びかけている。
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