湘南高校合唱部が、10月17日に東京都で開催される「東京国際声楽コンクール」本選の高校生アンサンブル部門に出場する。目標としていた合唱大会が相次いで中止となる中、新たなコンクールで予選を勝ち抜き、全国出場を決めた。今年1年の集大成を披露する。
昨年は県合唱コンクールで金賞に輝き、関東合唱コンクールへ出場した湘南高校合唱部。今年は部員一丸で全国出場を目指していたが、2月中旬から部活は中断となり、大会の中止も相次いで発表された。目標としていた舞台がなくなり、生徒たちには落胆の思いや、喪失感が広がっていたという。
そんな中、顧問の岩本達明教諭が「なんとか生徒たちに歌える舞台を」と、代わりとなる大会を探していたところ、知人から同コンクールを紹介された。初めての大会で迷いもあったが、生徒たちから「やりたい」と多くの声が上がり出場を決意。応募締め切り1日前のことだった。
全国大会には、7月の地区予選、8月末の東日本准本選を勝ち抜いた混声チーム「隼(はやぶさ)」と女声チーム「朱鷺(とき)」の2組が出場。岩本教諭は「強いチームが集う舞台で歌えるだけでも幸せ。本選では難しい曲にも挑戦する。少しでも上の順位を目指したい」と話した。
手探りで続けた努力
新型コロナウイルスの影響で学校が休校となった期間、生徒たちは自主的にビデオ会議システム「Zoom」やLINE電話などを使いオンラインで練習を行った。パートごとに15人ほどが参加した発声練習などが中心。家庭環境によって大きな声が出せないなど、苦労しながらではあったが、努力を積み重ねた。
部活が再開してからも集まって声を合わせることが感染を広げるリスクになり得ると手探りの練習が続いている。「3密」防止や換気は徹底。一つの部屋に集まる人数を制限し、部員は前後左右の人と離れた位置に立ち、マスクを着けて歌う。練習方法も何が最善か模索中だ。
隼チームのリーダー渡部佑有さん(2年)は「練習期間が短く不安もあるが、全国大会へ出場できたことはとてもうれしい。やってきてよかったと思えるように歌いたい」。また、朱鷺チームのリーダー岩部かさみさん(同)は「2年生が中心となるので緊張と不安でいっぱい。先輩たちに一つでも良い順位を報告できるよう頑張りたい」と意気込んだ。
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