頼朝公にあやかり、コロナ退散――。片瀬海岸西浜で5月、流鏑馬が初開催される。かつて天下泰平を祈願する神事として行われた流鏑馬を通じ、新型コロナウイルスの終息を願うとともに新たな観光資源創出を目指す。関係者らは「藤沢の観光を盛り上げる契機に」と意気込んでいる。
開催予定日はゴールデンウィーク後の5月8日に設定。当日は江島神社で神事とコロナ退散祈願を行い、島内参道と西浜で参列者が時代衣装を身にまとう武者行列を実施する。流鏑馬は新江ノ島水族館前に約300mの馬場を設置し、射手が勇壮な古式弓馬術を披露する予定だ。
企画は江島神社の相原圀彦宮司と市観光協会の湯浅裕一会長が長年温めてきた。流鏑馬は6世紀が起源とされ、一時衰退するも源頼朝が天下泰平の神事として復活。江の島岩屋には頼朝が度々戦勝祈願に訪れたとの言い伝えも残る。「コロナに打ち勝つ」との願いを込めた流鏑馬は、コロナ禍で疲弊する地域を盛り上げるのにふさわしいとして、開催に向けた地元の機運が高まった。
昨年11月には同神社や市観光協会、市、地元団体などから成る実行委が発足。今後コロナ対策のための消毒やソーシャルディスタンス(社会的距離)の確保など感染予防対策も検討する。
神事は午前10時に始まり、計60人が練り歩く武者行列では、ふじさわ観光親善大使のつるの剛士さんを頼朝役に、鈴木恒夫市長や増田隆之商議所会頭らが重臣役を務める。湯浅会長は「暗い雰囲気を覆し、皆を元気にしたい。今後新たな観光事業として定着させていければ」と話した。
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