市内西富の時宗総本山遊行寺(住職・時宗法主他阿(たあ)真円(しんえん)上人)宝物館の所蔵する国宝「一遍(いっぺん)聖絵(ひじりえ)」全12巻48段が、初めて全巻一斉公開されることが決まった。これまでにも京都府や奈良県などで部分的に公開されてきたが、同寺宝物館全面リニューアル工事の完了に合わせた記念事業として、4つの会場を巡る企画展の中で全巻公開されることとなった。
8月4日に同寺で開かれた発表会見で、同寺宝物館の遠山元浩館長は「過去に分断されたものも含め、『全巻全段』を合わせて鑑賞できる機会はもう二度とないのでは。歴史的に見ても貴重な催しだと思う」と事業の意義を語った。
「一遍聖絵」は鎌倉時代に活躍した時宗の宗祖・一遍上人の生涯を絵と文章で表現し、絹布の上に顔料で描いた総長約130mの絵巻物。1299(正安元)年に作成された国内最古の絹本著色絵巻で、1952(昭和27)年に国宝に指定されている。
展示は10月10日(土)から12月14日(月)までの期間、同寺宝物館をはじめ県立歴史博物館(横浜市中区)、県立金沢文庫(横浜市金沢区)、東京国立博物館(東京都台東区)の4会場で行われる。
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