工藤流津軽三味線「湘風会」会主で、市内石川在住の工藤菊詩松さんこと、松永弘彦さん(39)が、11月29日に大阪府で開かれた「第14回全国津軽三味線コンクール大阪大会」一般男子の部で準優勝に輝いた。
全国各地から集まった15歳以上の男性奏者約30人が腕を競った同部で、松永さんは「津軽じょんから節」を力強く披露した。「本番は焦りやプレッシャーとの闘い。緊張のあまり手汗をたくさんかいた」と、はやる気持ちを抑えて「走らず歩くように弾いた」という。準優勝が決まった時は「手ごたえがなかったので驚いた」と言うが、来年4月に宮城県で開かれる「津軽三味線みちのく全国大会」出場へ向けて「自信がついた。この結果を通過点として、さらに上を目指して精進していきたい」と意気込む。
父が「湘風会」の前会主で幼少期から津軽三味線の音を耳にしていたが、「全く興味がわかなかった」という。しかし20歳のころに父の弟子の演奏を聴き、今までのイメージが変わった。「自分と比較的歳の近い弟子の勢いある演奏は、古臭いというこれまでの自分の中のイメージを大きく変えた」と振り返る。
以来稽古を始めるが、10年前に父が他界。父の弟弟子にあたる工藤菊詩城さんの下で修業を続け、2013年に「湘風会」を復活させた。「弦の押さえ方や離すタイミングなど、微妙な変化で音の深みが違ってくる。難しいからこそ、結果が出た時の嬉しさはひとしお」。現在は機械彫刻を生業とする傍ら、昼休みと終業後の時間を活用して事務所で門下生に津軽三味線を教えている。
また、12月20日(日)までフジサワ名店ビルで開催中の「屋上鍋酒場」で湘風会メンバーと共に毎週木曜日に演奏を行っており、12月18日(金)に最終公演を行う。
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