高倉の東勝寺で7月16日、「湘南台子ども食堂〜寺子屋〜」が初めて開かれた。企画したのは、家庭環境に問題を抱える子どもの居場所作りを目的に活動する学生団体「MOP」(佐藤彰恵、李紀慧、桒原元芳共同代表)。当日は子ども18人を含む、保護者や見学者など40人以上が訪れ、学生とともに食事や勉強、遊びを楽しんだ。今後も定期的に開催していく。
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食事を無料や安価で提供し、参加者が食卓を囲む「子ども食堂」は、子どもが一人で食事をする「孤食」や貧困対策として全国で急速に広がりを見せている。
東勝寺で開催を企画した「MOP」は、自らの境遇から「成長に愛を与えたい」などの思いを抱き、子どもの支援に関わってきた学生3人が出会って今年3月末に発足。現在は慶應義塾大学の学生を中心に5大学約20人が集まり、藤沢市内で活動している。
子ども食堂の開催場所には、地域に根付き親しみやすい場所として寺院や教会を考え、1件1件電話をして思いを伝えた。その中で活動への理解があり、子どもたちがくつろげる広い空間のある東勝寺に決めたという。
小さな社会のように
同食堂の対象は6歳から18歳と保護者。初回の16日には、開催を知った地域の人たちから食材の寄付も多くあり、大学生が作ったカレーなどを無料(保護者300円)で提供、みんなで食卓を囲んだ。「食堂」と銘打っているが「食事は子どもの居場所を作るためのツールの一つ」と考え、遊びや勉強も学生と一緒に行う。また、MOPのメンバーそれぞれが「家庭状況を理由に進学を諦めてほしくない」との思いから、必要に応じて奨学金の利用方法なども伝えていくという。
佐藤代表は「『子ども食堂』という言葉に貧困対策のイメージがついているが、ここは小さな社会と同じ。誰にでも来てもらいたい」と呼びかける。開催は毎月第1、3土曜日の午後1時から9時(5時に夕食)。「8月は夏休みの宿題も持ってきてほしい。家族で出かけられない子の絵日記に書けるような思い出になれば」と話している。
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