若者の発想で藤沢の魅力を発信しようと市が実施した「キュンとする♡動画コンテスト」の表彰式が12月25日、藤沢市役所で開かれた。応募期間中に17作品が寄せられ、最優秀作品1点と優秀作品2点を選定。今後市のシティプロモーション動画として活用していくという。
最優秀作品に選ばれたのは、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)に通う大学4年の三品(みしな)万麻紗(まあさ)さん(21)=辻堂=の作品名「拝啓」。優秀作品には早稲田大学3年の眞鍋壮裕(もりひろ)さん(23)=辻堂元町=の「海の周りでゆったり1日」と会社員の新居佑太さん(28)=高倉=と妻のえり奈さん(29)が制作した「うみのある街」が選ばれた。
市は出身や在住など藤沢市にゆかりがある平成生まれの人を対象に、6月から10月にかけて作品を公募。「藤沢に行ってみたい!」をテーマに8〜28歳から1分程度のオリジナル映像が寄せられた。1次選考を通過した5作品を大学生が加わる選考委員会が審査した。
ふじさわシティプロモーション委員長で選考委員長を務めた増田隆之藤沢商工会議所会頭は「どれも作り手の意思が伝わるいい作品だった」と総括。大賞受賞を受けて三品さんは「率直にうれしい。作品が動画を見てくれた人と藤沢をつなぐ架け橋になってくれたら」と話した。
受賞作品について市では今後、庁舎内のデジタルサイネージ(電光掲示板)で作品を放映するほか、1月中旬から動画投稿サイト「ユーチューブ」などWEB広告で発信していくとしている。また作品は同サイトでも閲覧できる(同サイト内「藤沢市 キュンとする動画コンテスト」で検索)。
大賞にSFC4年の三品さん
車窓を流れる景色、頬をなでる潮風、馴染みのカレーパン屋――。
4年間暮らした藤沢の魅力を、生活者の目線で1分4秒の作品に落とし込んだ。「観光地としてではなく、暮らしてみて分かる日常の魅力を落とし込みたかった」と作品に込めた思いを語る。
宮城県多賀城市の出身。中学2年生のときに東日本大震災を経験した。地震や津波で変わり果てた故郷を目の当たりにし、自分が暮らすまちのことをきちんと知っておきたいと映像制作の道を志すようになった。
暮らしてみて分かった藤沢の印象は「思ったより普通」。江の島や湘南シラスは名物ではあっても、市民が郷土愛を感じる理由はまた別のところにあるのではないかと市民への聞き取りを重ねた。行き着いたのは日常の中にある何気ない人とのつながりや風景。「住めば住むほどキュンとする、というキャッチフレーズはなるほどと思った」
今では自身にとっても藤沢は「自分が帰ってくる、安心できるまち」になった。4月からは都内の広告映像制作会社に勤める予定だが、もうしばらく、馴染みの辻堂に暮らし続けるつもりだ。
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