東京五輪パラリンピックが来夏に延期されたことを受け、セーリング競技会場の江の島ヨットハーバーで課題が浮上している。大会開催のため、保管されているヨット約700艇のうち、9割はすでに移動が完了。保管し続けるか、一度戻すにしても調整が難航する可能性があり、関係者が頭を悩ませている。
県セーリング課によると、同ハーバーには小型ヨット578艇とクルーザー131艇が保管されており、2月までに635艇を県内外のハーバーに移動。残りも大会前までに移動し、終了後の10月に戻す予定だった。
担当者は新型コロナウイルス感染拡大を念頭に「(延期の決定に)戸惑いはあったが、やむを得ない。本番まで再度調整を進めたい」と話す。
ただ、ヨットの移動を巡っては複数回にわたる利用者との話し合いや受け入れ先のハーバーとの調整など3、4年かけて準備を重ねてきた。保管先に預けたままの場合、あと1年以上利用者は湘南港を使えず、個別交渉も必要になる。「『湘南港に戻りたい』という声もすでにあり、利用者への理解をどう求めるかが大きな課題」と担当者。
一方、一度江の島にヨットを戻すとなれば現在同ハーバーで建設が進む仮設施設を撤去しなくてはならない上、来夏に向け再び移動を余儀なくされる。運搬費や艇置費は東京都が負担するとはいえ、膨大な作業負担は避けられない。
今後の方針は大会組織委員会の決定を受けて判断するといい、「これまでと同じように一つ一つ課題をクリアしていく。一生懸命やっていくしかない」と話した。
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