観光客が集中する夏や秋のシーズンを念頭に、藤沢市は江の島周辺の施設の混雑状況をウェブ上で可視化するウェブサービス「ENOMAP(エノマップ)」を始めた。IT企業や市観光協会などと連携した実証実験の一環。新型コロナウイルスに伴う「新しい生活様式」に基づいた観光のあり方に役立てる。
IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)を活用し、レストランやカフェ、トイレなど空き状況を配信する「バカン」(東京都千代田区)がサービスを提供。ウェブ上に江ノ電江ノ島駅や新江ノ島水族館、江の島サムエル・コッキング苑、岩屋など21カ所の混雑状況をリアルタイムで表示する。
観光施設などの「密状況」を地図上に分かりやすくまとめることで、観光客の分散化をサポートするのが狙い。同社によると観光エリア一帯を対象にした取り組みは初という。
参加施設には「空」「やや混雑」「満」のボタンが付いた機器が配布されており、状況に応じたボタン押すことで情報が更新される仕組み。すばな通りや江の島大橋、弁財天仲見世通りでも人出を観測する。情報は市観光協会ホームページのバナーから無料で閲覧できる。
新たな様式を
江の島では、店や観光施設が消毒や検温、飛沫感染防止のビニールシートを設置するなど感染症対策を実施。観光客を一カ所に集中させず、どう分散させるが課題の一つになっていた。
実証実験は10月31日まで。市は得られたデータを分析し、今後の観光施策に生かす方針。市観光シティプロモーション課では「混雑を避けて観光の順序を変えるなど、回遊の仕方も工夫できる。従来とは異なる新たな観光のあり方を模索していきたい」と話している。
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