「誰もが楽しめる絵本に」 詩人・エリさんが出版
このほど、東海岸北在住の詩人・エリさんが点字のリーフレットを挟み込んだ絵本「絵本 りんご」(用美社)を出版した。
エリさんは生後7カ月で視神経腫瘍を患い視力を失った。全盲ではなく、物の動きや光、色は感じるという。周りとの違いを辛く思うこともあったが「成長とともに乗り越え、自分を受け入れることができた」と振り返り、これまでに詩、歌詞、短歌、エッセー、メルヘンなどの著作を世に送り出してきた。
絵本出版は自身にとって今回が初めて。きっかけは娘を育てる際に、点字表記の絵本に出会う機会が少なかったこと。「目の不自由な方と健常者が一緒に楽しめる絵本があれば」という思いを持ち続け、2年程前に絵本出版の話が持ち上がった。弟の友人でイラストレーターのやまぞえみよさんが画を担当することになり、夢が実現した。
絵本のテーマは「食育」と「バリアフリー」。2匹のうさぎが、色や大きさが不揃いで出荷できず悲しむりんご園の人たちに、ジュースにすることを提案するという物語だ。「自分の身近にある普遍的なテーマを選びました。ひとりでも多くの人に、活字と点字、絵を楽しんでもらいたい」とエリさん。絵本は用美社のHP(ホームページ)や市内の長谷川書店で取り扱っている。
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