妹の中園さん（右）と姉の園部さん
茅ヶ崎市矢畑在住の中園五月さん（63）と海老名市在住の園部暁美（あけみ）さん（66）の姉妹ユニットｉｏｒｉ（いおり）が、初の料理レシピ本「おばあちゃんの精進ごはん」（全国発売中・１６２０円）を出版した。
妹が伝えた感動で姉も
７人兄妹の長女と次女として生まれた２人は就職後、結婚や出産などで別々の人生を歩んでいた。妹の中園さんは子育てのため、環境に恵まれた茅ヶ崎へ移住。幼稚園教諭とニットの専門学校を卒業した経験を活かし、市内でオーダーメイドの子供服販売なども行ってきた。そんな中、鶴嶺小に通う息子のママ友達から精進料理を紹介された。「初めは出汁もＮＧと知り、正直『えっ？』と思いました。けれど次第に『これを使わず何で代用しよう』とゲーム感覚で愉しくて。殺生に対する真っ直ぐな考えで生活する素晴らしさと清々しさを、お姉ちゃんに話しました」と中園さん。
一方、姉の園部さんは友達同士で料理教室を開いていた。「さっちゃん（中園さん）から聞いて。いいなと、すぐに試しました」と抵抗なく始めたという。
「精進生活」を伝承
２人は17年続けているこの精進料理を含め、ものの考え方や命の大切さを次世代に伝承するライフスタイルを「精進生活」と呼んでいる。姉妹が開く矢畑の料理教室では、調理や食事時間を通してその概念が伝えられ、都心などから参加する20・30代も多い。「今回の出版も、心をきれいするこの生活が導いてくれた運命ですね」と話す２人の笑顔が、この本の内容を物語っている。
教室で作られたメニュー
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