茅ヶ崎商工会議所が昨年9月に実施した市内景気動向調査の結果が先頃まとまった。調査は、同商工会議所会員と市大型店連絡協議会加盟店舗から400件を無作為に抽出し、年間を通して同一会員に回答を依頼。月の売上・利益・業況(総合的な判断)等についての状況を、DI値(景気判断指数)を用いて集計している。今調査の回答率は25・8%。※DI値はゼロを基準にプラス値は景気の上向き傾向を表す回答の割合が多く、マイナス値(△)はその反対を示す。
市内の業況と見通し
前回の調査で商業を中心に市内の業況が回復されることが期待されたが、期待通りに推移しなかった。DI値をプラス維持できたのは大型店舗だけで、僅かにプラスだったサービス業も再びマイナスに転じた。ボーナスや給与が増えた分は大型店での買い物に使われたことが予想される。
また8月15日から利用が始まったプレミアム商品券の影響はまだ明確に表れていないが、多くの店舗が利用を機に業況の回復を期待している。反対に製造業に元気がなく、全国平均よりも数字が悪化している。アジア経済の成長減速を心配し、更なる業況の悪化を見込んでいる事業者が多いことが分かる。
小売業
前回調査で回復の兆しが表れていた小売業だが再び業況が悪化。大型店との業績差も広がった。今回の上位3つの回答は前回より1割以上増加。若年客は大型店での買い物を優先し、一般小売店はさらに高齢者の割合が高くなった。また大型店の広い駐車場の存在が若者の客離れの要因と挙げている。一般小売店が客足を取り戻すため「取扱商品充実」「接客サービス向上」「販促強化」の三つ巴の対策で臨む。
建設業
技術者不足への回答が前回同様に7割を超えるなど、市内建設業者の技術者不足は解消されることなく継続していることが分かった。建設業は受注だけでなく人材確保においても競争が激化している。
今後の対策に8割が人材確保と回答。受注のためにまずは人材の確保が急務と考えている。
製造業
技術者不足への回答が1割増加。建設業同様に人材不足が深刻な問題となりつつあることが分かった。
しかし今後の対策として人材確保より新分野開拓への回答が2倍を超え対策のトップに。今の仕事だけでは受注拡大の期待が薄いと判断した経営者が急増した。一方で現在の事業を拡大・維持を進める経営者も多く、明確ではないが製造業の経営者間で二極化傾向を示していることが分かった。
サービス業
人材不足が前回同様に経営課題の1位になり、人材不足が進行していることが分かった。もう一つは若い顧客の減少で、理由を駐車場が少ないことにあると考えていることが分かった。 人材不足と若い顧客の減少で業況が低下しているサービス業。今後の対策は人材確保が急務だが、人件費や諸物価の高騰をカバーするために値上げに踏み切る事業所が増えつつある点も今後注目に。
飲食業
今回駐車場不足を最重要課題と回答した飲食店が5割を超えた。駐車場不足による来客数の減少ではなく、来客数の増加で駐車台数が足りない状況になっている。顧客サービスの向上を最重要課題としながら、人材確保とそれによる諸経費の削減、駐車場増加を含めた店舗の改装、値上げなど強気の対策が目立った。
|
<PR>
茅ヶ崎版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|