木版画や水彩で作品を生み出す画家・古知屋恵子さん=茅ヶ崎市内在住=が作・絵を手掛けた絵本「ベルダのしごと」(遊行社/英訳・松本由佳子)を、5月15日に出版した。
作品には、かつて自然の一部として存在した人間が豊かさを追い求めて発明・開発を続ける姿と、草を集めて糸を紡ぐ少女・ベルダの姿が描かれている。物語は「進歩の一途を辿り宇宙へ進出した社会の先に待っていたものとは。そしてその頃ベルダが紡ぎ終えたものとは」と問いかける。
25年前の生活から生まれた物語
日々の暮らしの中から生まれる物語を絵本や紙芝居、かるたなどで発表している古知屋さん。「ベルダのしごと」は約25年前に創作したもの。当時、平日は満員電車で通勤している一方、土曜日に市内の学童保育で働いたことがきっかけだ。「地域の子どもが楽しく過ごせるように見守る中で、日々こつこつとできることをやる大切さに気付いた」
古知屋さんは「創作活動を始めた頃の作品を伝えられるのがうれしい。最先端の物が持てはやされる今だからこそ、すぐには成果の見えないものを大切することを伝えたい」と話した。
同書はB5判24ページ、税別1800円。市内の川上書店ラスカ店、長谷川書店ネスパ茅ヶ崎店で取り扱っているほか、全国の書店で注文することができる。
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