デジタル絵本でプログラミング 香川富士見丘幼稚園の卒園生
香川富士見丘幼稚園では全国的にも例の少ないプログラミング教育を取り入れ、卒園生を対象に「ビスケット塾」を開講している。昨年11月には、32カ国が参加する「デジタル絵本アワード」で卒園生の作品が2年連続で受賞を果たした。
日が暮れた幼稚園の一室で、子どもたちが歓声を上げ、時に真剣な面持ちでタブレットに向き合っている。
「ビスケット」とは、体感的に学ぶことのできるビジュアルプログラミング言語。画面上のアイコンをタッチで操作し、絵を描くだけでなく、音や動きのパターンなどを入力することができる。おばけをよけるゲームを作っている岩田優さん(香川小3年)は「入力することがたくさんあって大変」と話し、打ち上げ花火のゲームを作っている鈴木竜胆(りんどう)君(同3年)は「頭を使ったり自分だけのゲームを作るのは楽しい」と話した。月2回のビスケット塾で指導する中山佑梨子教諭は「子どもたちの発想や作り込みには驚かされる。新しく生み出す世界が楽しみ」と顔をほころばせた。
楽しみながら学ぶ
同園とビスケットとの出会いは4年前。新しい学びを模索していた鈴木由香里園長は幼児でも楽しみながら学べるビスケットを知り、開発者の原田康徳博士が主催する講座を受講。その後、原田博士から幼児向けのカリキュラム開発の相談を受け、協働で研究を開始。その年の暮れに年長組での授業を開始した。
2017年からはデジタル絵本アワードに応募をはじめ、2年連続で入賞中。今回、『ハクチョウのおはなし』という作品で清水一花さん(寒川南小2年)が初の個人賞を受賞。「恥ずかしいけどうれしかった。思ったように動かすのは難しいけどハクチョウがうまく描けて良かった」とはにかんだ。
昨年12月には、子どもたちの作品を夕暮れに教室窓に投影するプロジェクションマッピングを実施。保護者たちも訪れにぎわった。鈴木園長は「これからの子どもたちに必要なパソコンやプログラミングを、嫌いになる前に、楽しく触れて慣れ親しんでほしい」と話した。
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