コミュニティセンター湘南(中島1670)の階段の踊り場に、鮮やかな赤色をした印象的な形の凧が飾られている。
これは、伊勢原発祥と言われている「あぶ凧」で、コマや凧など多くの民芸品を生み出す木工職人の永野良雄さん(70・柳島在住)が制作した。
あぶ凧に関する文献等を調べた永野さんは、「病気の媒体と考えられていたアブをデザイン化し、魔除けの色とされる赤を彩色。病気が軽くすむようにとの願いを込めて、空に揚げられていたそうです」と話す。
「コロナ終息」の願いが込められた「あぶ凧」は、来年1月末頃まで展示予定(観覧無料)。
公務員辞め木工の道へ
レトロブームの昨今、永野さんの創作コマを常時展示しているコミセン湘南でも、それを手に遊ぶ子どもや「レトロかわいい」と懐かしむ大人たちの姿が見られる。
公務員だった永野さん。40歳になった時に「父親がビニールの凧を作ってくれ一緒に遊んだ事を思い出した」と言い、当時の子どもの遊びの主流だった凧あげ、コマ回し、そして伝統芸能・漆器を「プロの意識で作る」と決意。小田原の木工職人の元で修業し、その後は独学で民芸品作りを極めていった。
そして10年後、公務員を早期退職し、自宅に工房「アトリエ響(きょう)」を構え、独立。木工職人として本格的に歩み始めた。
アトリエは現在、一般公開はしていないが、室内には茅ヶ崎ゆかりの名前がつけられた創作コマや木工細工が所狭しと並んでいた。
古き良き時代を反映するような民芸品。「コミセン湘南にぜひ見に来てくださいね」
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