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茅ヶ崎・寒川 社会

公開日:2024.05.24

カレーハウスブータン
43年の歴史に幕
25日閉店 すでに行列も

  • (上)ボリューム満点で一番人気のカツカレー(下)笑顔で取材に答えた店長の森田さん=5月18日、カレーハウスブータン

 茅ケ崎駅北口すぐの「カレーハウス ブータン」が5月25日(土)をもって閉店する。まだ木造だった駅舎の時代から、茅ヶ崎市民に愛され続けてきた名物店がまた一つ姿を消す。

 ブータンが誕生したのは今から43年前。「ワンコインで食べられるカレー店」として人気に火が付いた。一番人気はカツカレー。さくさくのカツにたっぷりのルーが好評の一品だ。また、同じく親しまれているのがセットで付いてくる味噌汁。同店を経営する湘南山鉄のかつおぶしが使われているといい、店長の森田幸男さんは「味噌汁がカレーに合うと喜んでくれる」と話す。

 以前は年中無休で店を開け、終電で帰ってくる人たちのためにと、深夜1時まで営業を続けていた。ところが、コロナ禍で営業停止を余儀なくされる。当時を「店を開けたくても開けられない。あれが一番つらかった」と振り返り、「年中無休で知られていたから、それだけにショックだった」と森田さん。昨年からコロナも落ち着いてきたところだったが、自身やスタッフの高齢化に加え、人材不足なども相まって、今年3月に閉店が決まったとされる。

 この地で営業するのも残すところあとわずか。森田さんは「ネットで閉店するのを知り、子どもの頃に食べに来ていたからと、親子で来てくれるお客さんもいる。皆思い出づくりをしているみたい」と笑い、「僕らもカレーを提供しながら、ありがとうと伝えて終わりたいね」と意気込んだ。

 湘南山鉄の山口利通社長は「当社の飲食部門の最後の店。ここまで続けてこられて茅ヶ崎の皆さんに感謝、感謝です」と謝意を示した。

 営業は午前11時から。ルーなどが無くなり次第終了となる。

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